2013年3月8日金曜日

出生前診断の意義について再考す。

クリフムからの結果が郵送されて数日。
遺伝カウンセリングの予約日を待つ日々。
特に目新しい情報がないことは分かりつつ、引き続きネット検索。

そんな時、クリフムでの初期胎児ドッグを受ける前から、あちこちのブログや掲示板で指摘されていたことに、ふと思い至る。

【何のために出生前診断を受けるのか】

私の中で出生前診断を受ける意味は、前にも書いた通り、私の体を知るのと同じように、子ども6の体を知りたい、知っておくべきだと思ったから。
不妊治療時から「障がいのある子はいらない」と言っていた夫にしてみれば、もう少し違った意味を持っていたかもしれないけれど、私は、この点について、夫と議論するつもりもなかったし、意見を擦り合わせておかなくてはとも思っていなかった。

それは、なぜか。

私には、『わからない』から。
どれほど想像力を働かせてみても、これまでの37年間で得た知識と経験のすべてを結集して考えて見たところで、その立場に実際にいない私には、その時私がどう『感じるのか』わからなかったから。

だからこそ、クリフムでの初期胎児ドッグを受ける際も、確定診断を受けるか否かのボーダーラインを設定しながら、実際、遺伝性疾患があると指摘された場合の対処については、決めないでいた。

きっと、その時の私が、その時、母としての感情に従ってする判断こそが最も正しいと感じていたから。
それを、今の私が、決めるなんて、将来の私に対する冒涜とさえ思えた。

けれど、もちろん、『37年の過去を持った今の私』にも、出生前診断に対するそれなりの感情と考えはあって、方向性を見極めておくことは重要だとも思っていた。

私にとって、方向性を決める上で、最も重要な柱。
それは、

【時間がない】ということ。

私の実年齢は、37歳5ヶ月。
36歳3か月時点で計測したAMH(卵巣年齢)は、42~43歳相当。
AMHは、改善することはないと通常は考えられているので(反対説もあります)、今はもっと下がっているだろうし、こども6を出産する頃にはさらに低下している(=卵巣年齢が上がっている)lことは確実。

だから、もし、もしも、こども6が、体内で死亡する可能性が非常に高い遺伝性疾患を持っていたり、出生後すぐにその命を終える様な遺伝性疾患を持っていたならば、早い段階で決定的な判断を下さなければならない。

なぜなら、私は、『妊婦』になれれば、それで良かったわけじゃない。
私は、『母親』になりたいのだから。

夫と二人協力して、喧嘩して、日々葛藤しながら、子供と共に家族になっていきたい。
親は子より先に死ぬという、当たり前のこの世の定めを、当たり前だと感じて生きたい。



・・・ここに思い至って、
私の心にうっすらとかかっていた靄が、一気に晴れるのを感じた。

そうか、そうだったよね。

13・18トリソミーは、流産・死産率の非常に高い遺伝子異常で、もし生きて生まれることができたとしても、平均寿命は数日とさえ言われている。

もちろん、21トリソミーも、流産率は80%と言われるほど非常に高い確率だけれど、13・18トリソミーと比べれば、高確率で生きて生まれることができる。
そして、医学の発達した現代では、私の寿命よりも長く生きることだって全然不可能じゃない。



途端に、
【1/450】という数字が意味ないように思えて、
私は、遺伝カウンセリングを受ける前から、確定診断を受けないことに決めていた。

だって、13・18トリソミーの確率は、1/100000なんだよ。
こども6は、生きて生まれてくるよ、と言っている。
情けない私を母親として選んでくれて、そして、共に家族として生きようと言ってくれている。


ようやく気づいたよ。
にほんブログ村 マタニティーブログへ

0 件のコメント:

コメントを投稿