2013年5月19日日曜日

ハンデの理由(2)

昨日の続き~。

病院は、いつも通り混んでおり、暫く待ってみたものの、なかなか呼ばれません。

子猫は相変わらず一言も発さず、籠を覗けば、こちらをちらりと見る。
その目の片方は、開きづらいように見えました。
けれど、こども3の時のように、目ヤニがあるわけでもなく、鼻水が垂れているわけでもなく、足の問題以外は猫風邪の引き始めかなと思われました。

子猫は、明らかに弱っていました。
こども4が発見した時よりも、公園横の側溝で保護した時よりも、自転車で病院へと急ぐ途中よりも。
けれど、何の処置も受けないまま過ぎる時間。
このままでは、保護した意味がなくなってしまう可能性がある。
他の方には申し訳ないと思いつつ、看護師さんに、診察に先立って預かっていただくことにして、私は1人、待合いで時が来るのを待っていました。

暫くして診察室に呼ばれます。
子猫は、処置室内にいて様子が分かりません。

担当して下さった院長先生からも、「お預かりします」というお話があっただけで、全てをお任せしますと返事をしました。
この時点では、私も院長先生も、それほど酷い状況だとは考えていたなったのだと思います。


こども5の状態が、かなり悪いということを知ったのは、翌日のことです。
夕方、夫と二人で、お見舞いに行った時のこと。
子猫の余りの小ささと、精気のなさに、私は酷く落ち込みました。
もう、だめだろうと思いました。

このとき、子猫は、入院用ケージの端に置かれた小さく折りたたんだタオルの上に、ぐったりと横たわっていました。
背中には点滴のチューブが刺さり、声をかけても全く反応しません。
毛並みはばさばさで、目もうつろ。
公園で発見した時よりも、状態はかなり悪くなっていました。





















この日の、こども5
入院用ケージは、ワイドシーツ2枚分の広さがあるのに、ここから全く動きません。

この日も病院は非常に混んでおり、私たちは獣医師とは会話することなく、帰宅しました。
帰り道、何度もため息をつく私。

こんな状態で死んでいくのなら、母猫から引き離さない方がまだ良かったのではないか。
あのときの母猫のすがるような目が焼き付いて離れません。

今まさに、命の火が尽きようとしている小さな体が、そこにあるというのに、
私ができることは何もありませんでした。

また、つづく・・・。
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